ロボカップジュニア・ジャパンオープン2019和歌山 に出場したディフェンスロボットを紹介します。
ディフェンスロボットは、オフェンスロボットからオフェンスに特化した機能を省き、ディフェンスに特化した機能を搭載しました。ここではオフェンスロボットとは異なる部分だけを紹介します。


CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス

仕様

 プロセッサー

メイン           : STM32F446RE  x1
超音波センサー処理     : ATMEGA328P   x1
ラインセンサー処理     : ATTiny828   x4

 センサー

カメラ         : OpenMV Cam M7
ジャイロセンサー : BNO055 
超音波センサー     : HC-SR04 x2
ToF測距センサー  : VL53L0X x1
ラインセンサー       : (PS1101W+WS2812B) x42

 ワイヤレス

TWELITE 標準出力 BLUE

 モーター

maxon motor RE16 + GP16A   19 : 1    x4
モータードライバ :  DRV8432 x2 

 ドリブラー

   モーター    : SURPASS  2204  1400KV
   ESC    :  HOBBYWING  SKYWALKER  15A
減速    :  7:33

 バッテリー

LiPOバッテリー  11.1V  1300mAh  

概要

オフェンスマシンとの違いです。
  • ホールドエリアを広くするためにモーターの配置を工夫した
  • ボールにトップスピンをかけて跳ね返す機構を搭載した
  • キッカー、後ろのドリブラー、障害物センサー、ホールドセンサーを搭載していない
  • バッテリーを低い位置に配置することができた
昨年は全く同じハードにそれぞれ別のプログラムを走らせることで役割分担していましたが、完璧なディフェンスを実現するにはオフェンスと同じハードでは限界があるように感じました。今回はそれぞれの役割に特化した機能のみを搭載することで、究極のオフェンスとディフェンスを目指しました。
デフェンスは即座にボールに反応する機敏な動きが求められます。そのため出来る限り必要のない機能は省き、軽くなるようにしました。ディフェンスは防御するだけでなく適度に攻撃することも重要なので、ペナルティーエリアからもゴールを狙えるようにしました。

各機構を紹介していきます。まずは下段ユニットです。上段ユニットとはネジ4本とフラットケーブル1本、電源ケーブル1本でつながっています。
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス 下段
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス 上下段



モーター

CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス 下段
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス 下段

特殊なモーターの配置にしています。ホールドエリアを広くするために後2つのモーターはそのままで、前2つを角度は90度のままで位置を後ろにずらしています。ディフェンスは横方向の移動速度が重要です。ホールドエリアを広くするために前二輪を120度で配置する手法もありますが、横移動が遅くなってしまうのでキーパーには不適だと考えました。横方向の移動速度を維持しつつホールドエリアを広く確保できるようにこのような配置にしました。


オムニホイール

CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス オムニホイール
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス オムニホイール

モーターの配置を変更する上で、モーターの長さが微妙に長く、そのままでは機体に入りませんでした。見かけのモーターの長さを短くするためにモーターの頭がオムニホイールに入り込む構造にしました。


CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス モーター
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス モーター

オムニホイールとモーターマウントが干渉しないように、モーターマウントをアルミパーツとスペーサーを組み合わせた構造にしています。


次は上段ユニットです。

CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス 上段
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス 上段



ドリブラー

CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス ドリブラー
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス ドリブラー

一見普通のドリブラーに見えますが、実はドリブラーではありません。回転方向が通常とは逆で、ボールと接触するとボールが跳ね飛ばされるのでキッカーのような役割をします。条件がそろえば通常のキッカーよりも速い速度でボールを弾き飛ばします。ボールと接触するだけでペナルティーエリアから相手ゴールまで難なく転がすことができるので、ディフェンスでありながらゴールを決めることが可能です。この機構ではボールを打ち出すタイミングを制御できないのでオフェンスのキッカーには向きませんが、とにかくボールを遠くまで転がしたいディフェンスには強力な武器になると思います。


CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス ドリブラー
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス ドリブラー

回転の伝達機構です。機体を軽くするのとボールと接触する部分を長く取るために、ギヤではなくプーリーを採用しました。ゴムベルトはOリングを使っています。種類が豊富で単価が安いので都合が良かったのですが、本来の用途とは異なるため耐久性は高くないので、メンテナンス性の良さでカバーしています。


CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス プーリー
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス プーリー
CIAO Tezukayama 2019 ディフェンス プーリー

ちょうどいいプーリーが見つからなかったので自作しました。ボールエンドミルで半分の溝を掘った部品を重ね合わせて作りました。片方の部品にもう片方を押し込んで結合することで、1つの部品になるようにしています。大きい方のプーリーはイモネジでシャフトに固定していますが、モーターについているプーリーは圧入するだけで固定しています。


3Dモデル



ディフェンスマシンのCADデータです。もしよかったら参考にしてみてください。



オフェンス編はこちら